リクルーティングアドバイザーのあなたには、こんな悩みがありませんか?
テレアポの成功パターンと失敗パターンを知りたい
テレアポの成功しやすいタイミングってあるの?
理想的な営業トークの具体的な流れを知りたい
次のような経験をもつ私(@taqnock)が、あなたの悩みに答えます
- リクルーティングアドバイザー経験5年以上
- 現役の転職エージェント管理職
- 新規営業実績は社内No1を経験
テレアポって難しいですよね…?
上司からは「量だ!とにかく量をかけろ!」と言われる。
量を掛けてもなかなか結果が出ない。
すると「トーク内容だ!トークを見直せ!」となる。
一体、何が正解なんだ…?
ってなりますよね?
そんなあなたに、伝えたいのは”マル秘営業トーク術”ではない。
一般的なトーク術は営業講師の方々にお任せします。
私が伝えたいのは「そもそも人材紹介の営業は、何を目的に営業トークをすべきなのか」という話。
この記事では私の実体験を踏まえて、あなたの疑問に答えていきます。
ちなみに、営業講師の中ではUdemyで講座を出している伊庭さんがおすすめです。
リクルート出身の方なので人材業界にいる型にフィットしやすい。
人材紹介営業のテレアポトーク3つの失敗パターン【重要なのは小手先テクじゃない】
営業トーク3つの失敗パターンは、次の通り。
- アポイントがゴール
- 基本契約締結がゴール
- 求人受注がゴール
アポイントを取る。
基本契約を結ぶ。
求人票を作る。
確かに、大切な業務ではある。
ただ、あくまで”過程”にしか過ぎない。
ゴールではない。
会社からノルマ設定をされているから…
という理由で「やらされ仕事」をしていませんか?
なぜダメなのかというと、多くの人材紹介会社が”成果報酬型”の収益モデルだから。
つまり、成果につながらない行動は最小限にしないとダメだということ。
でないと、行動貧乏になってしまう。
また、採用担当者側も次のように考えている。
採用成功につながるなら対応するけど、つながらないなら対応したくない
できるだけ採用過程に時間をかけたくない
こう考えながら、あなたの営業トークを聞いています。
私自身も人材紹介会社の採用担当者ですが、同じです。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
じゃあ、どんな営業トークをしたらいいの?
人材紹介営業のテレアポトークは”人材提案”が先【5ステップでメリット提示】
「人材提案が先」というタイトルを見て、こう思いますよね?
契約も結んでないのに、人材提案なんかできるわけないじゃん!
確かにその通り。
「契約を結ばずに人材提案しろ」なんてことを言いたいわけではない。
内容を詳しく説明します。
「人材提案が先」とは、成約に直結する営業トークをするということ。
つまり、アポや契約、求人票作成などの過程をゴールにしないということ。
具体的には、次の5ステップ。
- 営業ターゲットの設定
- 営業ターゲットに合う求人を探す
- 求人に合う求職者を探す
- 紹介したい求職者情報をベースにテレアポ
- 採用緊急度、競合状況を確認
それぞれの内容を解説していきます。
【ステップ1】営業ターゲットの設定
【ステップ2】営業ターゲットに合う求人を探す
いきなり、転職サイトを検索していませんか?
とりあえず、転職サイトを検索していませんか?
営業ターゲットの設定をサボると成果につながりません。
その理由は次の2つ。
- 競合争いが激しいから
- 差別化できていないから
競合争いが激しいとは、競合他社と同じ戦い方をしているということ。
自らレッドオーシャンに入り込んでいる状況。
そうではなく、まず考えるべきは自社の強み。
自社の強みを活かせる求人企業にアプローチをしていくべきです。
具体的には、自社の成約属性に近い求人企業。
自社の強みを活かせる求人企業にアプローチするからこそ、差別化ができます。
つまり、アプローチされる側にとってメリットを感じてもらえるということ。
ターゲット設定のさらに具体的な方法は、こちらで解説しています。
≫【成約につながるアポ獲得】人材紹介の電話営業を始める前に分析すべき2つポイント
【ステップ3】求人に合う求職者を探す
営業リストを作るときは”転職サイト”を見て作りますよね?
サイト上には”募集条件”が載っています。
一例としては、次のようなもの。
この条件をベースに、自社の求職者データベースをサーチします。
上記の例だと、次のような条件で絞ります。
- 希望年収:500万~820万
- 希望業務:HR系営業
- 経験:人材紹介
- エリア
複数名ピックアップできればベストです。
【ステップ4】紹介したい求職者情報をベースにテレアポ
ステップ③でサーチした求職者情報を元に、テレアポをします。
気を付けておきたいことは、個人情報の部分。
基本契約の締結前なので、個人情報に該当しない範囲で話をしましょう。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
電話をかけるのに、ここまで準備するの?
【答え】はい、テレアポは量より質です。
確かに、行動量も大切です。
なぜなら、平均的なアポイント獲得率は1~3%程度だから。
ただ、成約につながらなければ意味がない。
つまり「成約につながる動きを基本にしながら、量を追う」のが正解です。
さらに、求人の探し方も重要です。
条件ごとにまとめて探すと効率的。
- 業種ごと
- 職種ごと
- エリアごと
- 経験ごと
- 年収ごと
なぜなら、ピックアップされる求職者が重複してくるから。
1件1件の求人に対して求職者サーチをする手間が省けます。
ちょっと分かりづらいと思うので、具体例を挙げます。
自社の成約属性として「IT業界」が多い
↓
IT業界に絞って求人サーチ
↓
IT業界希望の登録者をサーチ
↓
候補者はある程度絞られるので、効率的に進められる
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
もし該当する候補者が少なかったらどうすればいいの?
【答え】求職者視点で求人を探しましょう。
つまり、まず少ない求職者のマッチング条件をまとめます。
Aさん、Bさん、Cさんのマッチング条件の共通項を確認します。
そして、共通項を軸に求人を探す、ということ。
共通項のまとめ方は、例えば次の通り。
- 希望業種
- 希望職種
- 希望エリア
- 希望年収
- 希望業務
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
受付でブロックされるのを避けるにはどうしたらいいの?
【答え】求職者情報の話をより具体的に伝えよう。
なぜなら、受付担当者から採用担当者に取り次いでもらうには、理由が必要だから。
求職者情報の話こそ、最も理由になりやすい。
なぜなら、受付担当者が採用担当者に確認せずに断りづらい内容だから。
【ステップ5】採用緊急度、競合状況を確認
アポが取れたとしても、まだ喜んではいけません。
ここで、採用担当者の採用意欲を確認しましょう。
なぜなら、採用意欲がなければ”成約”には結び付かないから。
顧客を緊急度に応じて見極めなければいけません。
併せて、競合状況も確認をしておきましょう。
想定される状況は次の通り。
- 多くのエージェントと取引がある
- いくつかのエージェントと取引がある
- エージェントとの取引がない
競合がある場合に、聞かなければいけないのは次の内容。
多くのエージェントと取引があるのに、なぜ会ってくれるのか?
今取引をしているエージェントに対して、何か不満があるか?
競合がない場合には、採用予算がどの程度確保されているかを探ります。
なぜなら、予算がなければ”成約”には結びつかないから。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
予算の確認ってしづらくない?
【答え】想定採用フィーを伝えれば、リアクションで分かる
確かに、テレアポをした流れの中で「採用予算っていくらですか?」とは聞きづらい。
そこで自社の”料金説明”の中で、さらっと聞くのがおすすめ。
相手の懐事情を配慮しながらの聞き方だとベストです。
例えば、次のような聞き方。
「現在○○社の転職サイトを利用されていらっしゃるので、既に●万円ほど採用コストかかっているかと思います。
人材紹介のコストは●万円ほどかかります。
○○さんから社内稟議を上げられるかと思いますが、トータル採用コスト●万円って、年間の採用予算内でしょうか?現実的に通りそうでしょうか?」
質問の軸を相手軸にするところがポイントです。
- 「人材紹介のフィーがいくらかかるか」:自分軸の質問
- 「トータルで採用予算内に収まりそうか」:相手軸の質問
テレアポはどのタイミングがベスト?
人材紹介営業のテレアポトークのベストタイミング【結論:月中旬+朝と夕方】
テレアポのタイミングは月中旬+朝と夕方がベストです。
その理由は次の2つ。
- 採用担当者は日中打ち合わせ+月末月初処理が多い
- 採用担当者のスケジュール把握がしやすい
それぞれ説明します。
【理由①】日中打ち合わせ+月末月初処理が多い
採用担当者は「人事・労務担当」が担っていることが多い。
つまり、採用以外にも様々な業務を兼任しているということです。
人事業務としては、次のような業務。
- 評価制度
- 社内規定作成
- 入社・退職対応(中途/新卒)
- 異動・配置転換
- 人材・組織開発
労務業務としては、次のような業務。
- 勤怠管理
- 給与計算(給与・賞与)
- 入社・退職手続き
- 各種保険手続き
- ヘルスケア
- 福利厚生
そうなると、日中は社内各部署や外部業者との打ち合わせが多くなります。
また、月末月初は次の業務対応で忙しくなります。
- 勤怠管理
- 入社・退職対応
- 入社・退職手続き
このタイミングを避けてテレアポを行う方がアポ率は高くなります。
ただし、分業化の進んでいる大企業であれば話は別です。
【理由②】スケジュール把握がしやすい
日中にテレアポを行うのを避けるのと同時に、朝と夕方に分けて架電するのがおすすめです。
その理由は次の通り。
- 朝→採用担当と話せる時間を確認
- 夕方→ピンポイントの時間で電話
このサイクルを回すことでアポ率を上げることができます。
意外と電話がつながるのが、採用担当者の「面接対応後の遅い時間帯」だったりします。
具体的に、どんな流れでテレアポしたらうまくいくの?
人材紹介営業のテレアポトークの流れを具体的に解説【NG例も解説】
具体的にトークの流れを解説していきます。
初めまして。
○○業界で○○な実績を持つ(キャッチコピー)○○株式会社の○○と申します。
転職サイトで○○職の募集を見て、弊社登録人材でマッチする方が何人かいたため、お電話致しました。
申し遅れましたが、弊社○○に強みのある人材紹介会社です。
マッチする方は、具体的には○○という経験をお持ちで、御社の求めていらっしゃる○○という求人要件に該当する方です。
まずは、この方に御社求人をご紹介させて頂いてもよろしいでしょうか?
– YES回答-
ありがとうございます。
つきましては、2点だけご質問をさせて頂きます。
- 今回の採用はいつまでに完了予定でしょうか?
- 現在、人材紹介会社とは何社ほどお取引がございますか?
– NO回答-
ちなみに、御社の採用ターゲットとされている人材を人材紹介経由で採用されますと、○○万円の成功報酬がかかることが想定されます。
現在求人広告を掲載されていらっしゃいますので、○○万円ほどかかっていらっしゃるかと思います。
成功報酬と合わせたトータルコストとしては、年間の採用予算内に収まりそうでしょうか?
– YES回答-
ありがとうございます。
それでは・・・(以下、基本契約書、求人票の説明)
キャッチコピーの部分を作る際のポイントは次の2つです。
- 架電対象企業の特徴に合わせて
- 自社の強みを表現できる数値を入れる
2つのポイントを入れることで、よりアポイントにつながりやすくなります。
なぜなら、コンパクトにあなたの価値が伝わるからです。
ポイントを押さえてトークスクリプトを作り込んでみてください。
一度、形が決まってしまえば、量を追いかければ自然と高い成果を出すことができるはずです。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
実際にはそんなにキレイな流れでいかなくない?
【答え】もちろん、ほぼ断られます。
だからこそ、理想的な流れをトークスクリプトとして作っておくことが大事です。
併せて、カウンタートークも準備しておきましょう。
具体的には、次のような断り文句が多いです。
- 「今は忙しいので…」
- 「間に合っています」
- 「これ以上お付き合いを増やしても紹介数が増えるわけではないので…」
- 「決まったエージェントにお願いしてますので…」
- 「今は必要ないです」
- 「今は転職サイトに掲載してますので…」
- 「エージェントは高いので使わないです」
- 「担当者から繋がないように言われてますので…」
ここで重要なことは、下手な切り返しはしないということ。
例えば、次のような切り返し。
「今は忙しいので…」
↓ に対して
「そこを何とか、5分だけでも!」
確かに、本当に忙しいかもしれない。
ただ、実際のところ本音は「必要ないけど、うまく断る理由が見つからない」です。
相手がそんな状態で押し売りをしてもうまくいきません。
やはり、前述した相手に対してメリット付けできる情報が大切です。
その他にもダメなテレアポトークを紹介すると、次の通り。
- 「○○エリアの担当をしております○○と申します…」
- 「担当が変わりましたので、一度ご挨拶に…」
- 「2~3分ご挨拶のお時間を頂けないでしょうか…」
いずれも共通点は、相手にとってのメリットがないということですね。
まとめ:人材紹介営業のテレアポトークは”ゴール”の概念を変えよう【アポはゴールじゃない】
それでは、今日の内容を振り返ります。
営業トーク3つの失敗パターンは、次の通り。
- アポイントがゴール
- 基本契約締結がゴール
- 求人受注がゴール
相手へのメリット提供先行の営業トークは、次の5ステップで行う。
- 営業ターゲットの設定
- 営業ターゲットに合う求人を探す
- 求人に合う求職者を探す
- 紹介したい求職者情報をベースにテレアポ
- 採用緊急度、競合状況を確認
架電のタイミングは「月中旬+朝夕2回」がベストです。
営業トークの例文とNG例も参考にしてください。
この記事を読んだあなたは、テレアポの新たなゴールイメージがつかめてきたんじゃないですか?
メール営業の場合はどうやったらいいの?
というあなたは、こちらを参考にして下さい。
商談に向けた準備についても知りたい
というあなたは、こちらを参考にして下さい。
リクルーティングアドバイザー業務全般について復習しておきたい
というあなたは、こちらを参考にして下さい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。