人材紹介会社の営業職に興味を持っているあなたはこんな悩みを持っていませんか?
人材紹介会社の営業職って、実際どんなところがきついの?
次のような経験をもつ私が、あなたの悩みに答えます。
- 現役の転職エージェント管理職
- 社内最速で管理職に昇進できた経験
- 退職してしまう営業職を数多く見てきた経験
よく「人材業界はブラックだ!」とか「人材業界は平均年齢が若いから、使い捨てだ!」とか言われていて、漠然と不安になりますよね?
私も何となく「多分、人に関わる業界だからストレスも多いんだろうなぁ…」と思いながら業界に入ったので、よくわかります。
ただ、その意見の多くが”辞めた人”によるものだったりするので、情報の取り扱いには注意が必要です。
”現役の人”の意見も、”辞めた人”の意見もバランスよく聞いてみてください。
人材紹介会社の営業職1年目|きついことトップ11
私が入社1年目に「きついなぁ…」と思ったことランキングを発表します。
- 同僚に売上・出世で先を越される
- 社内の足の引っ張り合いがえぐい
- テレアポのかけ先がない
- キャリアアドバイザーへのアピール方法が分からない
- ”ドル箱求人企業”の担当割り振りが無理ゲー
- キャリアアドバイザーと求人企業との板挟みになる
- 事務作業がハンパなく多い
- ”本当に評価されるのか”が不安になる
- 上司ガチャでハズレを引くと迷走する
- 導入研修の内容が薄い
- 社内の同調圧力がつらい
以下に、具体的な私の体験談を書いていきます。
【第1位】同僚に売上・出世で先を越される
売上で自分より上回っている同僚が出世するのなら、納得できます。
ただ、会社組織ではそうはならない場合もある。
自分より売上を立てていない同僚が、自分より先に出世する辞令が発表された瞬間は本当に辛かったです。
【第2】社内の足の引っ張り合いがえぐい
いわゆる”社内営業バッティング”です。
例えば、ある求職者がA社とB社という企業の求人に応募している場面。
A社とB社の求人は、どちらも自社が保有している求人。
A社とB社の営業担当が違うと、それぞれの営業担当は自分の担当企業で成約させたいと考える。
そうすると、相手側の企業に対しての”悪評”をキャリアアドバイザーに吹き込み始める営業担当もいる。
確かに、ネガティブな情報まで求職者に伝えることは重要ですが、根拠の薄い”悪口”はNG。
こういった自分本位な営業担当が社内にいると辛い。
【第3位】テレアポのかけ先がない
新人の営業担当の多くは新規営業をミッションとして課されます。
ただ、歴代の営業担当も新規営業をしてきている。
となると、営業リストの状況としては”難攻不落の企業”や”中小企業”しか残っていないという状況に。
「このリストでテレアポをして、本当に売上を達成できるのかな…」と感じる。
雲をつかむような感覚のままテレアポをするのは辛かった。
【第4位】キャリアアドバイザーへのアピール方法が分からない
営業担当が求人を獲得してきた後、売上につなげるために重要な業務が”キャリアアドバイザーへのアピール”。
キャリアアドバイザーが自分の担当求人を、求職者に紹介してくれるよう依頼していく業務です。
ただ、入社当初だとキャリアアドバイザーには話しかけづらい…。
キャリアアドバイザーにはベテラン社員が多く、周囲に”輪”ができていることが多いから。
その環境下で”どうしたら短時間で求人の魅力が伝わるのか”や”求人紹介の優先順位を上げてもらえるのか”を考えることには、とても苦労しました。
【第5位】”ドル箱クライアント”の担当割り振りが無理ゲー
新人営業担当には最初から売上につながりやすい”ドル箱求人企業”が任されることは、ほぼありません。
なぜなら、売上につなげられるスキルがまだないから。
会社としては、売れる担当者に売れる求人企業の担当を任せる。
”ドル箱求人企業”は採用予定数も多く、担当しているだけでガンガン売上が上がります。
一方で、新人は必死に中小企業の新規求人を獲得しにいく。
「一体、この格差はいつまで続くんだろう…」と、努力量と成果との格差に辛さを感じます。
【第6位】キャリアアドバイザーとクライアントとの板挟みになる
営業担当としては、求人企業と求職者をマッチさせるために、積極的に求人企業に対して情報提供をします。
特に求職者の”退職理由”や”志望動機”は、求人企業と事前のすり合わせをします。
しかし、キャリアアドバイザーの求職者に対するヒアリングが十分でない場合もある。
そうすると、求人企業から「ちゃんと求職者に確認したの?」というお叱りを頂くことになる。
営業担当自身だけの問題ではない分、もどかしさを感じる場面です。
【第7位】事務作業がハンパなく多い
特に求人に関する情報量が多すぎて、求人票をまとめるのに膨大な時間がかかります。
クライアントのHP、他社求人媒体、四季報などの業界情報、ヒアリング情報など。
これらを集約し、重要度に応じてエッセンスを抽出するスキルを習得するのには、かなり時間がかかりました。
【第8位】”本当に評価されるのか”が不安になる
これは業務量との兼ね合いが大きい。
日々、目の前の仕事に没頭していると”何がゴールなのか”が見えなくなる。
つまり”積み上げ方式”でやっていくと「積み上げても積み上げてもゴールに到達できる気がしない」と感じる。
ここで”ゴールからの逆算が必要”であることに気付く。
思考の転換を迫られるものの、そう簡単にできるものでもない。
変化することを強いられる瞬間は、精神的に辛いものがあります。
【第9位】上司ガチャでハズレを引くと、迷走する
上司によっては「え?何であなたがマネージャーなの?」と感じるような人もいる。
会社員あるあるです。
具体的には、社歴が長いだけで”営業力”と”マネジメント力”が足りないマネージャー。
最悪なのは、自分と上司のどちらにも足りない能力が重なってしまうケース。
そうなると、高確率で成果が出ない。
なぜなら、日々業務の中で出てくる課題に対して、対応策を出すスピードが遅くなるから。
ただし、ここで”上司のせいだ”と考えてしまうと、成果の出ないドツボにハマって抜けられなくなります。
【第10位】導入研修の内容が薄い
特に見込み客への”カウンタートーク”ができないことが辛い。
お客さんは商談で”買わない理由”を探すもの。
その理由に対して説明ができなければ、買ってもらえない。
ただ、十分な説明は現場の状況や市場動向を知らなければできない。
導入研修の内容が薄いと、失注も多くなり、苦しみます。
【第11位】社内の同調圧力がつらい
「みんなでランチいこ~!」ってやつです笑
同期やチームで情報交換するのは有益です。
ただ、よくあるのが自社やチームの”愚痴り大会”になってしまう状況。
そんなことしている暇があるなら、テレアポの一本でもかけた方がいい。
個人的にはランチは適当にすぐ済ませて、業務に戻りたかったので時間を無駄にしている感覚が辛かった。
きつかったことと言えば、普通は”残業時間多い”とか”給料が安い”とかを想像しますよね?
ただ、私の考えは違います。
このランキングに共有する要素は”成果を出すこと”や”評価を得ること”においてハードルになること。
つまり”時間”や”給料”は、最初から求めすぎてはいけないと考えています。
「先に時間やコスパは投資し、まず成果を出し、評価を得る。その後に、時間と報酬を得る」という考え方です。
だから、成果が出ない障害や評価が得られない障害に対してはきつさを感じます。
経営者側の視点に立つと”株”と同じ。
経営者が「こいつに投資すれば儲かりそうだ」と思うから投資する。
つまり、給料が上がる。
実際のところ、その判断は感覚的なものではなく、単純で客観的。
なぜなら、評価制度に投資対象の要件が細かく書いてあるから。
「こういう社員に投資します」というルールブックが評価制度です。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
じゃあ、そのきつさを乗り越えるためには、どうしたらいいの?
きつい状況を乗り越える3ステップ(結論:ステップ1のハードルが高い)
3ステップは以下の通り。
- 評価制度を理解する
- 効果・効率を考え尽くす
- 行動量を確保する
私は上記を徹底したことで社内最速で管理職になることができた。
逆に、徹底できていなかった会社では一切出世できなかった。
どちらの会社でも一生懸命働いていたにも関わらず、違う結果が出るという事実があります。
まず、ゴール(評価制度)を理解しましょう。
意外にここができていない人が多い。
”何が評価される会社なのか”
この理解がすべてのスタートです。
次に、今の職場にある常識にとらわれず”効果”と”効率”を考え尽くす。
そして、考えた結果をやり切るのみです。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
評価制度が整っていない場合は、どうすればいいの?
【答え】①評価者に聞く ②高い評価を受けている人に聞く
シンプルです。
「早く出世して○○ができるようになりたいので、どうしたら評価されるのか教えてください」と臆せずに聞きましょう。
ただ、①の評価者が”社長”で聞きづらい、もしくは実質聞けないパターンもあるかと思います。
その場合は、②が有効です。
高い評価を受けている先輩に聞きましょう。
とは言ったものの、「何かガッツいてる感があってイヤだな…」と思いますよね?
ただ、これはかなり効果があるので、本当に評価を上げたいなら行動しましょう。
それには、ミーティングを活用するのがおすすめです。
業務についての相談の延長線上で話をすると、自然な流れを作れます。
注意点としては”聞いたら、必ず実行する”ということ。
聞くだけ聞いて、行動しないのは逆効果です。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問も感じますよね?
ちなみに、入社前にどんなきつさがあるか分かるもの?
面接の質疑応答を活用すれば、きつさの内容は入社前に分かる
その会社にどんなきつさがあるかを知るには、ランキングに上がっている項目を面接の質疑応答で聞いてください。
面接で評価に関する内容なんて、答えてくれるの?
と思いますよね?
大丈夫です。
聞き方を工夫すれば、成果を上げることに対してのモチベーションが高い求職者には情報が開示されやすい。
解像度を上げた質問ができれば、意欲も伝わり、面接時の評価も高まります。
ただし、注意点が2つあります。
- そのまま聞かない
- 抽象的に聞かない
例えば”同僚に売上・出世で先を越される”について質問をする場合。
「同期で入社する社員の中でも、早期に管理職になり、マネジメント経験を積みたいと考えています。
私の経験で貴社内で”管理職候補の見込みあり”と評価を受けるために必要なことを足りないことを教えてほしいです。」
「御社内で早期にキャリアアップを叶えた社員の方は、どんな部分を評価されて実現できたのかを教えてほしいです。」
上記のように、それぞれの質問に”枕詞”を付けて質問することが重要です。
なぜその質問をするのかを面接官に伝えると、質問に答えやすくなります。
間違っても「評価制度について教えてください」とは聞いてはダメです。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
項目数が多すぎて、面接時間内では聞ききれなくない?
【答え】時間が足らない場合は、後日エージェント経由で確認しましょう。
注意点は”直接聞かなければ、答えてもらいづらい質問”は残さないということ。
質問する順番に優先順位をつけましょう。
まとめ:人材紹介会社の営業職にはきついことも多いけど、対策方法もある
それでは、今日の内容を振り返ります。
人材紹介会社の営業職1年目にきついことトップ11は、以下の通り。
- 同僚に売上・出世で先を越される
- 社内の足の引っ張り合いがえぐい
- テレアポのかけ先がない
- キャリアアドバイザーへのアピール方法が分からない
- ”ドル箱求人企業”の担当割り振りが無理ゲー
- キャリアアドバイザーと求人企業との板挟みになる
- 事務作業がハンパなく多い
- ”本当に評価されるのか”が不安になる
- 上司ガチャでハズレを引くと迷走する
- 導入研修の内容が薄い
- 社内の同調圧力がつらい
きつい状況を乗り越える3ステップは、以下の通り。
- 評価制度を理解する
- 効果・効率を考え尽くす
- 行動量を確保する
面接の質疑応答を活用すれば、きつさの内容は入社前に知ることができます。
聞く時のポイントは、以下の2点。
- そのまま聞かない
- 抽象的に聞かない
デメリットの面ばかり伝えてしまいましたが、人材紹介会社の営業職にはたくさんの魅力もあります。
魅力やメリットも知りたい
というあなたは、こちらを読んでみてください。
≫【サクっと分かる】人材紹介会社の営業職になるには?基礎知識~転職手順を完全ガイド
という方はこちらを記事をどうぞ。
デメリットも理解した上で、転職活動してみたい
と思ったあなた。
ちょっと待ってください。
転職活動は”戦略”を間違うと、大きく結果が変わります。
行動するに当たっては、次の記事を参考にしてみてください。
≫【未経験でも大丈夫】リクルーティングアドバイザーに転職する5ステップ
最後までご覧いただきありがとうございました。