キャリアアドバイザーに興味を持っているあなたには、こんな悩みがありませんか?
キャリアアドバイザーってどんなことがつらいの?
きつさを乗り越えるにはどうしたらいい?
挫折する人ってどんなタイプが多いの?
次のような経験をもつ私(@taqnock)が、あなたの悩みに答えます
キャリアアドバイザーって、求職者視点だと華々しい仕事に見えますよね?
私も求職者として転職エージェントと接したときも、同じように感じました。
的確な質問をバシバシして、スムーズに面談を進めていく。
希望に沿う求人を短い時間の中で、自信をもって提案する。
求職者の悩みに寄り添って、道を示す。
すごいなぁ…。でも、同じことが自分にできるのかな…
と少し不安な気持ちにもなりますよね。
さらに、その華々しさの裏側でどんな大変さがあるのかは、分かりにくいものです。
この記事では、現役転職エージェントの私が実体験を踏まえて、あなたの疑問にリアルに答えていきます。
キャリアアドバイザー1年目につらいことトップ5【体験談あり】
キャリアアドバイザー1年目につらいことトップ5は次の通り。
- 【1位】面談の途中で頭が真っ白になる
- 【2位】面談後に音信不通になる
- 【3位】”尋問”のような面談になる
- 【4位】求職者に置いていかれる
- 【5位】面談数が成果に結び付かない
ちなみに、トップ10まで書くと次の通り。
- 【6位】マッチする求人がない
- 【7位】求職者と信頼関係が築けない
- 【8位】思いもよらないクレームを求職者から受ける
- 【9位】成果につながらない面談ほど、時間が長くなる
- 【10位】入力作業に膨大な時間がかかる
トップ5について、私の経験を踏まえて解説をしていきます。
【1位】面談の途中で”迷子”になり、頭が真っ白になる
面談を初めて最初の1か月位は、こういった状況に陥りやすい。
その背景は、次の3つがある。
- 慣れていないことによる緊張感
- 上司からのプレッシャー
- 求職者からの不信感
様々な不安心理が絡み合い、逃げ出したくなります。
なぜこんなことが起こるかのか?
それは、面談のための研修やマニュアルを”頭”では理解していても、”聴く”訓練や”しゃべる”訓練が足りていないため。
つまり、インプットはできていても、アウトプットが足りていない状態。
私も例外なく、頭真っ白状態を経験しました。
本当に”時が止まった”ように感じるんですよね…。
冷や汗、脇汗の出方が尋常じゃありませんでした笑
ターニングポイントは”しゃべる”ことよりも”聴く”ことに重点を置いた瞬間。
キャリアアドバイザーは、どうしても次のような意識が強くなりがち。
マッチする求人を紹介できるようにしなきゃ
何とか成約につなげなきゃ
そうすると”しゃべる”方に力点を置きがちになる。
しゃべろうとするほど、求職者とのコミュニケーションはかみ合わなくなっていきます。
基本軸は”聴く”方にあった方が、面談の流れがスムーズです。
なぜなら、コミュニケーションの”方向性”が見えやすくなるから。
【2位】面談内で信頼を得られず、面談後に音信不通になる
音信不通は、苦労が全て”水の泡”になる瞬間。
面談終了後、キャリアアドバイザーはよくこんな風に考えます。
求職者との”信頼関係”はある程度できたかな…
そんな中、音信不通になることで、実は全く信頼関係を作れていなかったという事実を突きつけられます。
自分の力不足を思い知るつらさがある。
多くのキャリアアドバイザーは、求職者のために一生懸命準備し、面談をします。
にも関わらず、求職者からは面談後に”何のリアクションもない”ということが起こる。
なんでだー!
と叫びたくもなる。
ただ、その原因は”自分”にあることにも気付いているだけにつらい。
経験を重ねていくと”音信不通の理由”も明確に分かってきます。
例えば、次のような理由。
- 求職者が欲する求人が少ないから
- 本質的な転職理由を聞けていないから
理由が分かっていれば、納得もできる。
逆に、理由のない音信不通は、精神的につらいものです。
【3位】対話や質問の引き出しが少なく”尋問”のような面談になる
求職者の本音を聞きたいのに、どう聞いたらいいか分からない…
キャリアアドバイザーのよくある悩みです。
自分自身のコミュニケーションスキルの低さに対して、腹立たしくもなる。
コミュニケーションスキルが低いことで、求職者に対して自分の思いを正確に伝えられないことがつらい。
例えば、求職者の発言の背景を知りたいとき。
そう仰る背景を教えてください。
とストレートに聞いてしまう。
そうすると求職者は、次のようになります。
背景・・・ですか。ちょっとよく分からないです。
思考が深まらず、淡泊な印象も与えてしまう。
聞く技術が高まると、質問の選択肢が広がります。
質問の選択肢が広がると、求職者の根本的思考を引き出せるようになります。
そこに行きつくまでの葛藤や自問自答がつらい。
日々修業です。
【4位】求職者の思考力に付いていけず、置いていかれる
求職者の中には、思考力の高い方もいる。
例えば、コンサル系の仕事をしている方など、日々思考力をフル回転させれいるような方。
思考力とは、思考のスピードや論理的思考力のこと。
能力差を感じると、相手と自分との関係性を”上下”で捉えてしまい、つらさを感じます。
ただ、実際のところは、思考力の差はあって当然。
なぜなら、経験やバックボーンが違うから。
面談は”能力比べの場”ではないことを理解すると楽になります。
重要なことは、相手をどのように理解するか。
自分ではなく、相手に主眼があれば能力差は気にならない。
同時に、経験を積んでいけば、思考力も自然と上がっていきます。
私自身、入社時と今とでは雲泥の差です。
【5位】面談をした数が成果に結び付かない
目の前の面談を一生懸命頑張っても、なかなか結果に結び付かない。
先輩コンサルタントから様々な指摘を受け、日々改善を繰り返す。
それでも結果が出ないと、次のように考えるようになります。
もっと面談をすれば、成果につながるはず!
面談数を増やしても、結局成果につながらない。
こういった負のループは、多くのキャリアアドバイザーが経験します。
そんな時は”パレートの法則”を意識するといい。
全体の8割の成果は、2割の求職者によって生み出されている
という考え。
面談数をやたらに増やすのではない。
”2割の求職者”とは、一体誰なのかを突き詰めて考えてみる。
そうすることで、正しい力の入れ方が分かるようになる。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
じゃあ、2年目以降に感じる大変さってどんなこと?
【答え】対応する業務領域が広がること
つまり”自分の仕事”だけやっていればいいという話ではなくなる。
管理職になると、よりその傾向が強くなります。
一例を挙げると次の通り。
- より詳しく、より多くの求人を知る(営業職の領域)
- 集客をするのにマーケティングの知識が必要になる(マーケティング部の領域)
- より効率のいい業務運営を考える(システム部の領域)
ここまで読んだあなたは、次のような疑問も感じますよね?
どの会社でもきつさって同じものなの?
【答え】基本的には同じ。
なぜなら、キャリアアドバイザーのつらさは個人のスキルに依存することが多いから。
ただし、環境面からくるつらさは会社によって異なります。
具体的には、次のような要素が影響する。
- 求職者の占有率
- 求職者の獲得手法
- システム投資に対する会社の考え方
ここまで読んだあなたは、次のような疑問も感じますよね?
きつさを乗り越えるにはどうしたらいい?
キャリアアドバイザーのきつい状況を乗り越える4ステップ【数をこなすのは遠回り】
きつい状況を最短で乗り超える4ステップは次の通り。
- 【ステップ1】先輩社員の面談に同席する
- 【ステップ2】”自分に合う”と感じるロールモデルを絞る
- 【ステップ3】面談数をこなす
- 【ステップ4】”自分のスタイル”を作る
ちょっと内容が実務的すぎるので、軽く説明します。
実務的な内容は後でいいや…
という方は、このパートを読み飛ばしてください。
4ステップは「守破離(しゅはり)」と同じ考え方をしています。
守破離とは日本の伝統芸能や武道を習得する手順。
- 守:師匠に言われたこと、師の流儀・基本の型を守る。
- 破:師の流儀を極めた後に、工夫して自分が良いと思った型を作り、既存の型を破る。
- 離:独自の境地の中で一流を目指す。
【ステップ1】先輩社員の面談に同席する
驚くかもしれませんが、ここができていないコンサルタントが意外に多いです。
自分のことをこなすことでイッパイイッパイになってしまう。
まず「初心者の自分の中には答えがない」ということを自覚する必要があります。
自覚できれば、「他人から学ぶ方が先」だと理解でき、行動できます。
【ステップ2】 ”自分に合う”と感じるロールモデルを絞る
多くの面談に同席すると、目移りするはずです。
同時にこうも感じます。
あの先輩と同じことは私にはできないな…
だからこそ、ロールモデルを絞る必要があります。
先輩社員の面談スタイルをあなたが再現できるとは限りません。
逆に、多くのロールモデルを設定しすぎても、一貫性がなくなってしまう。
2~3人に絞りましょう。
ちなみに、面談スタイルの例を挙げると、次の通り。
- コーチング型の面談スタイル
- ティーチング型の面談スタイル
- フランクな雰囲気で面談を進めるスタイル
- 論理的かつコンパクトに面談を進めるスタイル
どれが正解ということもなく、間違いということもない。
唯一の正解は、求職者に合わせるということ。
【ステップ3】 面談数をこなす
ロールモデルを設定した上で、実践を繰り返します。
あの先輩ならこの時どうやって話すかな…
と考えながら、自分の中で改善を繰り返していきます。
ポイントは、ロールモデルとして設定した先輩社員に定期的に面談同席を依頼すること。
なぜなら、ロールモデルからのフィードバックを受けることで最も成長が早まるから。
つまり、次の改善サイクルを回していきます。
面談→同席依頼→フィードバック→面談
面談数をこなしていくと、どこかのタイミングで迷子になります。
私のスタイルって、これでいいのかなぁ…
と迷い始めます。
そのタイミングで、改めてステップ①に戻ります。
この改善サイクルを繰り返していけば、自ずと結果は出ます。
【ステップ4】”自分のスタイル”を作る
面談をこなしていくと、次のような感覚が出てきます。
何だか、〇〇の部分の面談の進め方がしっくりこないな…
こうやった方がスムーズな面談の流れになるんじゃないかな
このタイミングで先輩とは異なる面談の進め方を作っていきます。
そうすることで、次のような効果があります。
- より自分の言葉で話せるようになる
- より自分のキャラクターが活きる
- より面談の流れがスムーズになる
- より成約率が高まる
「型」を守って面談を実践してきたからこそ、表れる効果です。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
”スタイル”って、社内のマニュアルに書いてないの?
【答え】書いてない。
基本的な面談の”進め方”や”流れ”などの基礎知識はマニュアルに書いてあります。
なぜ”スタイル”が書いていないかというと、書き様がないから。
”スタイル”は、簡単に言えば”どう自分のキャラを活かすか”ということ。
”参考にするもの”はあっても”どう自分に活かすか”は自分で考えるしかない。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問も感じますよね?
辞める人ってどんなタイプが多いの?
キャリアアドバイザーを挫折する人の共通点は”保身的”なこと【変化してナンボ】
挫折するキャリアアドバイザーには共通点があります。
それは”保身的”であるということ。
保身的とは「自分はこうだ」という自己概念が凝り固まっている状態のこと。
つまり”変化する”事に対してネガティブになっている状態。
変化できないキャリアアドバイザーは、成果が出ない。
成果が出ないと、挫折していきます。
キャリアアドバイザーにとって、最も大切なことは”他者目線”。
”自分”ではなく、”相手”がどうしたいのか?
相手によって、自分を変化させていく必要があります。
相手の心理状態や特性に応じて、自分の役割を変える”役者”のような柔軟性が必要。
例えば、面談の相手。
- 新卒の求職者
- 部課長クラスの求職者
どちらに対しても、同じ対応をするのがNGなのはイメージできますよね?
”自分のやり方”を相手に押し付けず、相手にフィットさせる力が求められます。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
プライドはない方がいいってこと?
【答え】少しだけあった方がいい
- 自分を成長されるプライド→あった方がいい
- 自分の成長を止めるプライド→捨てた方がいい
自分を成長させるプライドとは、”変化を歓迎する”プライド。
一例としては、次の通り。
自分はもっと変化できるはず
自分はもっと求職者の気持ちがわかるはず
自分はもっと的確な質問をできるはず
自分の成長を止めるプライドとは、”変化を拒絶する”プライド。
他責思考ともいえます。
一例としては、次の通り。
自分はこういうキャラだから、今のままでいい
○○さん(求職者)は自分とは違うタイプだから、理解できない
○○さん(求職者)は話下手だから、質問に答えられない
そんな風に思うなんてありえない!
って感じますよね?
最初はみんなそう思っています。
ただ、慣れとは怖いもので、面談をこなしていくほど他責思考になっていくコンサルタントも多い。
要注意です。
まとめ:キャリアアドバイザーは”自分”との戦いだからこそつらい【変化や成長は実感しやすい】
それでは、今日の内容を振り返ります。
キャリアアドバイザー1年目につらいことトップ5は次の通り。
- 【1位】面談の途中で頭が真っ白になる
- 【2位】面談後に音信不通になる
- 【3位】”尋問”のような面談になる
- 【4位】求職者に置いていかれる
- 【5位】面談数が成果に結び付かない
ちなみに、トップ10まで書くと次の通り。
- 【6位】マッチする求人がない
- 【7位】求職者と信頼関係が築けない
- 【8位】思いもよらないクレームを求職者から受ける
- 【9位】成果につながらない面談ほど、時間が長くなる
- 【10位】入力作業に膨大な時間がかかる
きつい状況を最短で乗り超える4ステップは次の通り。
- 【ステップ1】先輩社員の面談に同席する
- 【ステップ2】”自分に合う”と感じるロールモデルを絞る
- 【ステップ3】面談数をこなす
- 【ステップ4】”自分のスタイル”を作る
挫折するキャリアアドバイザーの共通点は”保身的”であるということ。
相手によって自分を変化させていくことが重要。
この記事を読んだあなたは、キャリアアドバイザーとしての成長=人間力の成長だと実感できませんでしたか?
日々自分の成長を感じられる環境は刺激的です。
もし「面白そうだな」と感じたら、ぜひ人材業界の門を叩いてみてください。
よし、じゃあ転職活動してみよう!
と思ったあなた。
ちょっと待ってください。
転職活動は”戦略”を間違うと、大きく結果が変わります。
行動するに当たっては、次の記事を参考にしてみてください。
≫未経験でキャリアアドバイザーになるには?|5ステップと”狙い所”を解説
キャリアアドバイザーに関する基礎知識をもっと固めておきたい
というあなたは、こちらを読んでみてください。
≫【保存版】キャリアアドバイザーへの転職を目指す人のための完全ガイド
最後までご覧いただきありがとうございました。