人材業界に興味を持っているあなたには、こんな悩みがありませんか?
転職エージェントとヘッドハンターってどこが違うの?
具体的な業務で、どんな違いがあるの?
転職エージェントとヘッドハンター、どっちがおすすめ?
次のような経験をもつ私(@taqnock)が、あなたの悩みに答えます
- 現役の転職エージェント管理職
- リクルーティングアドバイザー、キャリアアドバイザー共に5年以上の経験
- 同業他社ネットワークがあり、最新情報を仕入れられる立場
最近、ビズリーチなどで”ヘッドハンター”という言葉がよく使われるようになりました。
でも、ヘッドハンター=転職エージェントという意味だと思っていませんか?
厳密に言うと、両者は実は別物。
この記事では、ヘッドハンターとのネットワークを持つ私が、転職エージェントとヘッドハンターの違いを解説していきます。
実は「ヘッドハンティング」の大多数が転職エージェント【違いは4つ】
昨今、ヘッドハンターと転職エージェントは、ほぼイコールの意味になってきている。
その理由は、ビズリーチなどのダイレクトリクルーティングサイトの台頭にある。
ヘッドハンターのメイン領域である”エグゼクティブ層”の転職者にアプローチするルートが開けたことが、大きな要因。
そのような環境下、両者の違いは次の4つ。
- 立ち位置
- 採用レイヤー
- リサーチ対象
- 料金体系
具体的には、次の通り。
【転職エージェント】
- 立ち位置:求人者と求職者の間
- 採用レイヤー:ミドル~エグゼクティブ
- リサーチ対象:転職顕在層
- 料金体系:成功報酬
【ヘッドハンター】
- 立ち位置:求人者側
- 採用レイヤー:エグゼクティブ
- リサーチ対象:転職顕在層+潜在層
- 料金体系:リテーナーフィー+成功報酬
リテーナーフィーとは、固定報酬のこと。
着手金の形をとる場合や、複数回払いの形をとる場合もある。
なぜ、このような違いが生まれてくるかと言うと、採用難易度が異なるから。
例えば、ヘッドハンターの採用ターゲットとされる経営者クラスの人材。
メンバークラスの人材に比べると、採用ターゲットは狭い。
つまり、成約に至る可能性は低くなる。
ここで仮に、成功報酬型で依頼をすると、転職エージェントでは人材提案が困難。
なぜなら、成果報酬である以上、可能性が低いものに対して、転職エージェントは動かないから。
成約が難しいからこそ、固定報酬を払いヘッドハンターに依頼をする。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
何でヘッドハンターは難しい案件を紹介できるの?
【答え】ヘッドハンターは転職潜在層にもアプローチするから
ビズリーチなどのポータルサイトには「転職したい」と考えている方が登録をしている。
つまり、転職顕在層の求職者データが集まっている。
ヘッドハンターは転職顕在層だけではなく、転職潜在層にもアプローチをする。
具体的には、SNSやIR情報、独自のルートを使い、直接ターゲットにアプローチをする。
だから、転職エージェントでは紹介が難しい案件へ人材提案ができる。
一方で、ビズリーチなどの台頭により、求める人材によりアプローチがしやすい環境になってきている。
特に、今までは転職潜在層であった求職者が、転職顕在層になってきているという点。
「転職をしよう」と考えて登録するのではなく、「情報収集をしたい」という考えで登録する傾向が強くなってきている。
コロナ禍以降、この流れは顕著。
そうなると、ヘッドハンターがアプローチする求職者領域と、求人企業や転職エージェントがアプローチできる求職者領域とは、重複していく。
求職者データ統合化の流れが進んでいく中、ヘッドハンターの潜在層へのアプローチがより意味を増してくる。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
具体的な業務では、どんな違いがあるの?
「候補者リスト」が転職エージェントとヘッドハンティングの業務内容の違い
転職エージェントとヘッドハンターは、上記4つの違い以外ほぼ同じ。
業務内容も、ほぼ同じ。
唯一異なるポイントは、”候補者リスト”のやりとりをするかどうか。
”候補者リスト”のやりとりをするかどうかは、次の違いがあることで発生する。
- ヘッドハンター→求人企業の意向に沿って動く
- 転職エージェント→求人企業と求職者の間を調整しながら動く
ヘッドハンターの具体的な動きの流れとしては、次の通り。
- クライアントと打ち合わせ
- 契約
- ヘッドハンターが候補者リストを作成
- クライアントが候補者リストを確認
- 候補者へのアプローチ開始
クライアント側に立ち、クライアントベースの動きをしていることが分かる。
ただ、実は転職エージェントでも”候補者リスト”を使うケースはある。
大手の転職エージェントほど、システム化されたリストを使っている。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
それって、勝手に個人情報を求人企業に開示してるってこと?
【答え】個人情報に抵触しない範囲の候補者リストを作っている
この点がヘッドハンターとの違い。
つまり、候補者リストに個人情報まで含まれるかどうかの違い。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
転職エージェントとヘッドハンター、どっちがおすすめ?
転職エージェントにおいて「ヘッドハンティングモデル」で動くことが成長の最短経路
まずは転職エージェントで働くことがおすすめ。
なぜなら、転職市場全体のバランス感覚を身に付けられるから。
転職エージェントとヘッドハンターでは、採用レイヤーとリサーチ対象が異なる。
ヘッドハンターは、エグゼクティブレイヤー+転職潜在層。
転職エージェントは、ミドル~エグゼクティブレイヤー+転職顕在層。
違いを正確に認識するためには、転職市場のバランス感覚を身に付けていることが前提となる。
転職市場のバランス感覚は、多くの転職支援経験を積むことで得られる。
多くの経験を積むのであれば、転職エージェントがおすすめ。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
転職エージェントで学んだことってヘッドハンターにも活きるの?
【答え】活きる。むしろ仕事の基本スタンスは同じ。
転職エージェントは、転職顕在層を扱うため、行動が拡散しがち。
例えば、1枠の求人に対して、多くの求職者からの応募を集めがち。
ただ、実際は1人しか採用されない。
結果的に、不採用となった求職者に対してかけた時間は、ムダになってしまう。
一方、ヘッドハンターの場合は、求人企業が欲しい人材に絞って行動を起こす。
つまり、”ヘッドハンターの動きをする転職エージェント”を目指すことが最早で成果を出し、成長する秘訣。
まとめ:転職エージェントとヘッドハンティングには違いはあれど、生む出す価値の根源は一緒
それでは、今日の内容を振り返ります。
転職エージェントとヘッドハンターの違いは、次の4つ。
- 立ち位置
- 採用レイヤー
- リサーチ対象
- 料金体系
転職エージェントとヘッドハンターの業務内容は、ほぼ同じ。
業務上、唯一異なるポイントは”候補者リスト”のやりとりをするかどうか。
まずは転職エージェントで働くことがおすすめ。
なぜなら、転職市場全体のバランス感覚を身に付けられるから。
ここまで記事を読んだあなたなら、転職エージェントとヘッドハンターの違いを明確にイメージできたはず。
人材紹介に関する基礎知識をもっと学びたい
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≫【完全網羅】転職エージェントとは?現役社員の私が基礎知識を徹底解説
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。