リクルーティングアドバイザーのあなたには、次のような悩みがありませんか?
面接は通過するんだけど、内定が出ない…
内定率を上げるために何をしたらいいか分からない…
内定が出ない原因は、求職者と採用担当者に原因があるんだろうな…
次のような経験をもつ私(@taqnock)が、あなたの悩みに答えます
面接後に採用担当者と求職者の意向が、全くまとまらないことって、ありますよね?
収集がつかない!
と頭を抱えてしまうような状況。
私も同じ経験をしてきました。
想定していた状況と全然違う!
なんて悩みを数多く抱えてきました。
ただ、これらの悩みは”準備”や”対策”で、ある程度は手を打つことができます。
この記事を最後まで読むと、内定率を上げるのに必要な行動が分かります。
リクルーティングアドバイザーが面接後に想定しておくべき状況9パターン
面接後、採用担当者に対してフォローを行っていきます。
面接後フォローに当たって、予測しておく状況は9パターンです。
×
各3パターン×3パターンで、9パターンになるということです。
図解すると、次の通り。
9パターンすべての状況に丁寧に対応できれば、理想です。
ただ、現実的には難しい。
なぜなら、サポートできる時間は限られているから。
となると、取捨選択をすることになります。
そこで、サポートすべきパターンは黄色の部分。
なぜなら、9パターンの中で成約に結び付く可能性が最も高いからです。
以下では、求人企業側の状況3パターンと、それに対応する方法を具体的に解説していきます。
リクルーティングアドバイザーがまず行うべきは採用担当者の状況確認から
求人企業側と求職者、それぞれの状況で対応方法は変わってきます。
ただ、まずやるべきは求人企業側の状況を把握することです。
キャリアアドバイザーに求職者の状況確認をしてもらってから、採用担当者に連絡しよう。
という考えがちですが、それは間違いです。
なぜでしょう?
それだと、内定率が落ちるからです。
具体的な理由は、次の2つ。
- 取れる対応策が少なくなるから
- 対応策の効果が薄くなるから
シンプルに言えば、後手に回ると挽回できなくなる、ということです。
求職者の状況が図の右側(→)になるほど、スピーディーな対応策が必要です。
挽回するための情報を早く得ておかなければ、手遅れになります。
ここまで読んだあなたは、次のように感じますよね?
それだと、採用担当者からの質問に答えられなくない?
【答え】答えられなくて問題ない
確かに、採用担当者に面接後の状況確認をすると、次のような質問をされますよね?
○○さん(求職者)は、面接を受けてみて感想はどうでしたか?
確かに、答えられるようにしておきたい気持ちは分かります…。
ただ、当たり前ですが、リクルーティングアドバイザーはあくまで求人企業側の担当者です。
求人企業を採用成功に導きたい
というスタンスがあり、連絡目的が明確なら、スムーズに確認ができます。
連絡方法のコツとしては、お礼から入ることです。
本日は、お忙しい中面接の機会を設けて頂き、ありがとうございました!
と爽快に挨拶をしてから、本題に入っていきましょう。
お礼を言うために電話しよう
というくらいの気持ちでちょうどいいです。
ただ、本当にそれだけの電話はしないでくださいね…マインドの話です。
最初にこちらからする質問は、オープンクエスチョンから行うのベストです。
なぜなら、情報の拾い漏れが少なくなるからです。
例えば、基本の3パターンに影響する次のような情報が取れるということです。
- 求職者が実は遅刻してきた
- 面接参加者と実は元同僚だった
- WEB面接の接続状況が悪かった
情報によってはプラスにも、マイナスにも影響する可能性があります。
だからこそ、最初はオープンクエスチョンにします。
具体的には、次のように聞きます。
面接は、いかがでしたか?
〇〇さん(求職者)の印象は、いかがでしたか?
【求人企業側】リクルーティングアドバイザーが想定する3パターンの状況
求人企業側の状況は、大きく分けて次の3パターンです。
- 【パターン①】採用意欲が高い場合
- 【パターン②】採用懸念がある場合
- 【パターン③】採用意欲が低い場合
それぞれのパターンにおいて、必要な対応方法を解説していきます。
【パターン①】採用意欲が高い場合
企業側の採用意欲が高い場合、確認するポイントは以下の2つです。
- 【ポイント①】採用意欲が高い理由
- 【ポイント②】選考スケジュール
【ポイント①】採用意欲が高い理由
特に次の状況では、「理由」の確認が重要になります。
- 求人企業側:採用意欲が高い
- 求職者側:入社意欲が低い
図で示すと、右上のケース。
なぜなら、企業側が採用したい理由が求職者のモチベーションアップにつながる可能性があるから。
逆に、理由なく次のように伝えても、状況は変わりません。
採用に前向きです!
次の3つの情報を整理して、具体的に伝えると、求職者に強い印象を残すことができます。
- 全体の評価ポイント
- 固有の評価ポイント
- 伝え方
シンプルな言い方をすると、次の通りです。
- 全体の評価ポイント:どこを評価しているか
- 固有の評価ポイント:そのうち、何を伝えるか
- 伝え方:どう伝えるか
もっとかみ砕いて説明します。
まず、”よくある”評価を含め、数ある評価ポイントを整理します。
そのうち、その求職者の特徴に合わせて、どこを、どう伝えたら最も効果的か。
この流れを整理をすることで、挽回できる可能性を上げられる、ということです。
そのためには、キャリアアドバイザーとの情報共有が重要です。
なぜなら、3つの情報を整理する”的”が絞られるからです。
具体的には、次のような条件面やマインド面のポイントを情報共有します。
- どのようなことを大事にしている求職者なのか
- どんな要素に訴求すると響く求職者なのか
これらの情報を元に、出すメッセージを調整していきます。
【ポイント②】選考スケジュール
求人企業を採用成功に導くには、求職者の状況に応じた選考スケジューリングが欠かせません。
特に、他社選考が同時進行で進んでいるケースでは重要です。
柔軟に選考スケジュールの変更をしてもらう必要があります。
しかし、採用担当者から次のように言われてしまうケースもありますよね?
ほかの求職者と比較して選考結果を決めたいから、スケジュール調整はちょっと待ってほしい
そうなると、こう考えてしまいがちです。
慎重に選考を進めたい、ということだよな…
言いなりになってしまう気持ちも分かります…。
確かに、採用担当者の意向は尊重するのはベターです。
ただ、それだけで終わってはダメです。
もう一歩踏み込んだ確認を採用担当者にしていきましょう。
採用担当者が判断を保留にする場合
採用担当者が選考判断を保留にする場合に確認すべきことは、次の3つです。
- 採用予定人数
- 採用の優先順位
- 採用決定権者の意向
前提として、採用担当者と求職者の置かれている状況を整理します。
採用担当者は、次のように考えています。
できるだけ多くの求職者の中から、採用イメージに合う人を選びたい
求職者は、次のような状況下で転職活動をしています。
○月中に、転職活動を終えたい
○○社(他社)の内定承諾期限までに、選考結果が知りたい
つまり、両者の求める期間は対立する関係になる、ということです。
採用担当者は、完全な「相対比較」ではなく、「絶対比較」をしていく必要がある状況に置かれます。
シンプルに言えば、「今いる候補者の中から、自社の基準に合う人を選ぶ必要がある」ということです。
この認識を採用担当者に伝えていくことが重要です。
話を「3つの確認ポイント」に戻します。
- ①採用予定人数
- ②採用の優先順位
- ③採用決定権者の意向
まず①と②が、次のようなケースに該当していないかを、確認しましょう。
- ①採用予定人数が、選考対象人数を上回っている
- ②選考中の求職者全員の中で、採用意欲が高い
この状況なら、選考を進めることに問題はないはずです。
絶対比較で選考を進めていくべき理由を伝え、スケジュール調整を進めましょう。
ただし、③は要注意です。
採用担当者にいくら選考スケジュール調整を依頼しても、状況は進展しません。
- ③採用担当者が、上司とリクルーティングアドバイザーとの”板挟み”になっている
私は進めた方がいいと思っているんですけど…
というケースです。
板挟みの原因は、「うまく伝わっていない」というケースが多いです。
具体的には、採用担当者から上司に対して「なぜ選考を早期に進めるべきなのか」の説明がうまくできていない、というケースです。
つまり、上司に採用の重要度・緊急度がうまく伝わっていない、ということです。
そんな時は、採用担当者の立場でサポートをしていくことが必要です。
具体的には、次のような確認をしていきます。
- 不足している情報
- 伝え方
次のように提案をしていきましょう。
ちなみに、上長のご意向はいかがでしょうか?
○○さん(採用担当)から追加でどんな情報をお伝えできたら、状況に進展がありそうですか?
○○さん(採用担当)さえ宜しければ、直接私がご説明することも可能です。
特に、採用担当者に着任して間もない状況でよく発生します。
【パターン②】採用懸念がある場合
採用懸念がある場合は、追加のヒアリングを行います。
追加ヒアリングのポイントは、次の4つです。
- 【ポイント①】面接前後での採用懸念のギャップはなかったか
- 【ポイント②】面接内で入社懸念・採用懸念は、払しょくできたか
- 【ポイント③】新たな入社懸念・採用懸念が出てきていないか
- 【ポイント④】求職者にアピールすべきポイントを十分アピールできているか
ここで、面接前に行っていた採用担当者への2つの確認ポイントが活きてきます。
- 【ポイント①】アピールポイント
- 【ポイント②】ネガティブポイント
ん?面接前のフォローってなんだったっけ?
という方は、こちらの記事で復習してください。
≫【なぜ面接で落ちる?】リクルーティングアドバイザーが面接前に採用担当者に確認すべき2つのポイント
2つの確認ポイントを細分化すると、次の4つになります。
- 【ポイント①-1】求人企業がアピールできるポイント
- 【ポイント①-2】求職者にアピールすべきポイント
- 【ポイント②-1】求人企業の採用懸念
- 【ポイント②-2】求職者の入社懸念
このうち次の3つについて、採用担当者に追加ヒアリングをしていきます。
- 【ポイント①-2】求職者にアピールすべきポイント
- 【ポイント②-1】求人企業の採用懸念
- 【ポイント②-2】求職者の入社懸念
ポイントがリンクしているのが分かりますよね?
- 【ポイント①】面接前後での採用懸念のギャップはなかったか
- 【ポイント②】面接内で入社懸念・採用懸念は、払しょくできたか
- 【ポイント③】新たな入社懸念・採用懸念が出てきていないか
- 【ポイント④】求職者にアピールすべきポイントを十分アピールできているか
それでは、各ポイントについて解説していきます。
【ポイント①】面接前後での採用懸念のギャップはなかったか
「採用懸念のギャップがない」状態とは、次のような状態です。
採用懸念は、面接前の「想定の範囲内」でした!
「ギャップがある=採用懸念が高まっている」という状態です。
その場合は、対応策を取っていきます。
対応策の流れは、次の通り。
懸念が高まった原因を採用担当者に確認
↓
キャリアアドバイザーに情報共有
↓
キャリアアドバイザーが求職者から採用懸念を払しょくできる情報を入手
↓
採用担当者の懸念払しょくをする
【ポイント②】面接内で入社懸念・採用懸念は払しょくできたか
「懸念を払しょくできた」状態とは、次のような状態です。
私の採用懸念と求職者の入社懸念は、面接内で解消できました!
面接後に考えられる状況は、次の4パターンです。
パターン②~④について、対応策を取っていきます。
対応策の内容は、ほぼ同じ流れです。
違う点は、求職者側の入社懸念を払拭するための動きが入る点です。
懸念が高まった原因を採用担当者に確認
↓
キャリアアドバイザーに情報共有
↓
- キャリアアドバイザーが求職者から採用懸念を払しょくできる情報を入手
- キャリアアドバイザーが求職者に入社懸念の状況を確認
↓
- 採用担当者の採用懸念を払しょくをする
- 採用担当者から求職者の入社懸念を払しょくできる情報を入手
↓
キャリアアドバイザーに情報共有
キャリアアドバイザー側の動きを詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
≫【原則と例外あり】キャリアアドバイザーが面接後に行う求職者フォロー5ステップ|選考企業比較表を無料公開
【ポイント③】新たな懸念が出てきていないか
面接前には想定していなかった「新たな採用懸念」が出てくるケースもあります。
この場合も、対処法は同じです。
キャリアアドバイザーに情報共有し、採用懸念の払しょくに必要な情報を集めます。
逆に、求職者側から「新たな入社懸念」が出てくるケースもあります。
早期に解消するための情報を、求人企業側から集めていきましょう。
懸念の扱い方について、注意すべきポイントが3つあります。
- 【注意点①】懸念の大きさ
- 【注意点②】懸念払しょくのスピード
- 【注意点③】懸念の確認方法
【注意点①】懸念の大きさ
懸念の大きさは、「リクルーティングアドバイザーが解決できる大きさかどうか」の判断が重要です。
懸念が大きくなるほど、払しょくしづらくなります。
併せて、懸念払しょくするための方法も変えていく必要があります。
整理すると、次の通り。
- 【懸念大】=払しょくできない
- 【懸念中】=直接対話で払しょく
- 【懸念小】=伝達で払しょく
ある程度の懸念の大きさであれば、求職者から情報を得て、採用担当者へ伝えることで解消できます。
しかし、懸念が大きい場合、「伝える」だけでは解消できないケースもあります。
その場合は、再面接を組むなど、直接会話できる環境を作る動きを優先しましょう。
【注意点②】懸念払しょくのスピード
懸念は時間と共に膨らみます。
なぜなら、1つの懸念が他の懸念を生むからです。
「怪しい人は、より怪しく見える」という状態ですね。
膨らんだ懸念は、選考結果に悪い影響を与えます。
懸念払しょくにかかるスピードを意識しましょう。
「スピードが遅い=求職者への確認・回答のスピードが遅い」ということです。
そうなると、採用担当者は次のような印象を持ちます。
確認に手間取るということは、やはり懸念通りなんだろうな…
うちの会社に対する志望度が高くないんだろうな…
面接後の”印象”も、選考結果に大きく影響します。
スピードを意識しましょう。
【注意点③】懸念の確認方法
懸念を確認は、質問の仕方を工夫をしましょう。
具体的には、オープンクエスチョンだけで終わるのはNGです。
ここであなたは、次のような疑問を感じますよね?
最初に「オープンクエスチョンをしろ」って言わなかった?
【答え】最初はオープンクエスチョンでOK
オープンクエスチョンで全体像をつかんだ後の話です。
オープン→クローズの流れです。
次のような細かい質問をすることで、懸念情報を洗い出していきましょう。
面接を通して、その他些細なことでも、違和感や気になることなどはありませんでしたか?
なぜ細かい質問が必要なのかというと、理由は次の3つです。
- 聞き逃しを防げるから
- 「懸念の大きさ」の判断がしやすいから
- 採用担当者の志向整理になるから
採用担当者の志向が整理されていると、内定オファーがスムーズになる効果もあります。
【ポイント④】求職者にアピールすべきポイントを十分アピールできているか
すり合わせ通りのアピールできたかどうかの確認をします。
できていない場合に考えられる原因は、次の通り。
- 単純に伝え忘れ
- 時間切れ
- うまく伝えられなかった(能力不足)
「アピールできていない=求職者に魅力が伝わっていない」状況です。
となると、求職者側の入社意欲は上がり切っていないことが考えられます。
うまくアピールできていない場合、早いタイミングで再コンタクトの機会を設けます。
なぜなら、エージェント側が求職者に”伝達”しても、伝わり切らないからです。
【パターン③】採用意欲が低い場合
採用意欲が低い場合、対応が必要なケースは限られます。
次の状況なら、採用担当者への追加ヒアリングをしていきます。
- 採用担当者:採用意欲低い
- 求職者:入社意欲高い
「求職者の入社意欲をどう伝えれば、採用担当者の採用意欲を上げることができるのか」
という視点で、採用意欲の低い理由をヒアリングします。
対応方法は「採用意欲が高い場合」の逆パターンになります。
つまり、3つの情報を整理して「入社意欲が高い理由」を伝えていきます。
- 全体の魅力ポイント
- 固有の魅力ポイント
- 伝え方
整理するに当たって、次のような条件面やマインド面のポイントを情報共有します。
- どのようなことを大事にしている企業なのか
- どんな要素に訴求すると響く企業なのか
情報の整理をどれだけできるかは、リクルーティングアドバイザーの手腕にかかっています。
求職者側の入社意欲が低い場合は、成約の見込みは薄いです。
次回の求職者推薦に活かせるよう、採用ターゲットのすり合わせを行いましょう。
まとめ:リクルーティングアドバイザーが面接後にやるべきことは細かい&多い【だからこそ内定率を上げられる】
今日の内容を整理します。
面接後フォローに当たって、予測しておく状況は9パターンです。
×
各3パターン×3パターンで、9パターンになるということです。
まずやるべきは求人企業側の状況を把握することです。
求人企業側の状況は、大きく分けて次の3パターンです。
- 【パターン①】採用意欲が高い場合
- 【パターン②】採用懸念がある場合
- 【パターン③】採用意欲が低い場合
企業側の採用意欲が高い場合、確認するポイントは以下の2つです。
- 【ポイント①】採用意欲が高い理由
- 【ポイント②】選考スケジュール
採用懸念がある場合は、追加のヒアリングを行います。
追加ヒアリングのポイントは、次の4つです。
- 【ポイント①】面接前後での採用懸念のギャップはなかったか
- 【ポイント②】面接内で入社懸念・採用懸念は、払しょくできたか
- 【ポイント③】新たな入社懸念・採用懸念が出てきていないか
- 【ポイント④】求職者にアピールすべきポイントを十分アピールできているか
採用意欲が低い場合、対応が必要なケースは限られます。
次の状況なら、採用担当者への追加ヒアリングをしていきます。
- 採用担当者:採用意欲低い
- 求職者:入社意欲高い
ここまで読んでくれたあなたなら、きっと面接後フォローのイメージをつかめたんじゃないですか?
次の工程は、「内定フォロー」の工程です。
≫【天地の差】内定辞退を最小化するために内定段階で転職エージェントがやるべき2つのこと
リクルーティングアドバイザー業務全体も復習しておきたい
というあなたは、こちらを参考にしてください。
≫【誰でも上位20%に】人材紹介営業の秘伝ノウハウ|売上を伸ばすコツを徹底解説
最後までご覧いただき、ありがとうございました。