リクルーティングアドバイザーのあなたには、次のような悩みはありませんか?
面接通過率がよくないんだけど、何に問題があるのかが分からない…
面接前って、バタバタして結局何もできていない…
面接前に採用担当者と話すけど、うまくアピールができない…
次のような経験をもつ私(@taqnock)が、あなたの悩みに答えます
面接がなかなか思うように通過していない状況って、ありますよね?
そんな時、原因を次のように考えていませんか?
キャリアアドバイザーから推薦される求職者が、求人企業の採用ターゲットと合っていないからでしょ!
確かにその要素も一部あります。
ただ、自分自身の課題に目を向けられていますか?
求職者の質のせいにしていては、改善点が一向に見つかりません。
実は、過去の私もそうでした。
キャリアアドバイザーが探せないなら、自分で探す!
と息巻いていた時代がありました…。
ただ、当時の自分を振り返るとリクルーティングアドバイザーとしてすべきことをできていませんでした…。
「リクルーティングアドバイザーとして、改善できるポイントがないのか?」
この記事でチェックしてみてください。
この記事を最後まで読むと、リクルーティングアドバイザーの面接通過率を最大化するために面接前にすべきことを理解できます。
リクルーティングアドバイザーが面接通過率を最大化する2つの確認ポイント
面接通過率を最大化するために、採用担当者と面接前にすり合わせておくポイントは次の2つです。
- 【ポイント①】アピールポイント
- 【ポイント②】ネガティブポイント
さらに分解すると、次の通り。
- 【ポイント①-1】求人企業がアピールできるポイント
- 【ポイント①-2】求職者にアピールすべきポイント
- 【ポイント②-1】求人企業の採用懸念
- 【ポイント②-2】求職者の入社懸念
なぜ、面接前にすり合わせの必要があるかというと、
- 採用担当者視点だと、採用率アップのため
- リクルーティングアドバイザー視点だと、面接通過率アップのため
もっと詳しくいうと、次の2つの理由になります。
- 【理由①】求職者の入社意思決定に重要な要素だから
- 【理由②】求人企業がエージェントを使うメリットだから
それぞれ理由を説明します。
【理由①】求職者の入社意思決定に重要な要素だから
面接前にすり合わせをする効果として、求職者は次のような状態になります。
- アピールポイント →魅力が伝わった
- ネガティブポイント →不安がなくなった
すり合わせをすることで、入社意思決定をしやすい心理状態を作ることができる、ということです。
【理由②】求人企業がエージェントを使うメリットだから
採用活動に慣れている採用担当者なら、すべての面接に当たって”面接設計”をしています。
面接設計とは、精度と採用率の高い面接を行うための事前準備のことです。
もちろん、私自身も必ずやっています。
面接設計では、2つのポイントを整理します。
- 【ポイント①】アピールポイント
- 【ポイント②】ネガティブポイント
「面接設計=面接前のすり合わせ」
ということです。
違いは、整理する情報源をエージェント側から事前にもらえるかどうか。
ここが面接前にすり合わせをする大きなメリットです。
逆に、エージェントを使わない場合、事前に得られる情報は履歴書と職務経歴書のみです。
求職者が企業に直接応募をするケースですね。
採用担当者は少ない情報から求職者の志向を読み取って、想像力を働かせて面接設計をします。
だからこそ、エージェントとの面接設計のすり合わせには、採用担当者の期待が膨らむわけです。
では、以下に各ポイントについて具体的内容を解説していきます。
【ポイント①】アピールポイント
アピールポイントは「面接で何を話したら、採用成功に近づくのか」という情報です。
具体的には、次の2つです。
- 【ポイント①-1】求人企業がアピールできるポイント
- 【ポイント①-2】求職者にアピールすべきポイント
言い換えると、次の通りです。
- 【ポイント①-1】伝わっていない魅力を整理する
- 【ポイント①-2】魅力に感じる魅力を整理する
さらに詳しく説明すると、次の通り。
- ①求人企業の魅力(全体)
- ②エージェントが伝えている求人企業の魅力(部分)
- ③求職者が魅力に感じる求人企業の魅力
③求職者が魅力に感じる魅力をどう伝えるか、が特にポイントです。
次の2つのポイントを整理しましょう。
- 求職者のキャリア軸
- 求職者の志向特性
キャリア軸でアピールポイントを整理する具体的イメージとしては、
○○さん(求職者)は、●●業務を経験して、ゆくゆく■■なポジションを目指していきたいという思いが強い方です。
現在、御社の中で
・●●業務がどのようにメンバーに割り振られているか
・現実的に●●業務を担当できる可能性がどの程度あるのか
などに言及して頂くと、○○さん(求職者)の御社への入社意欲を引き上げることができると思います。
というような流れです。
志向特性に対してアピールポイントを整理する具体的イメージとしては、
○○さん(求職者)は、今まで個人で大きな成果を上げてきた方ですが、今後は組織で成果を上げていきたいとお考えです。
御社の部署間でのディスカッションの活発さや、連帯感の強さなどをエピソードを踏まえて訴求して頂くと、○○さん(求職者)の御社への入社意欲を引き上げることができると思います。
というような流れです。
【ポイント②】ネガティブポイント
ネガティブポイントとは、次の2つの整理です。
- 【ポイント②-1】求人企業の採用懸念
- 【ポイント②-2】求職者の入社懸念
ここで、次のように思ったあなたは、さすがです。
あれ?採用懸念に対するフォローアップって、推薦前のタイミングでもやったけど、もう一回やるの?
≫【書類選考が通過しない!】リクルーティングアドバイザーが求職者の推薦の前にやるべき3ステップ
推薦前との違いは、求職者側の入社懸念まですり合わせをしている点です。
採用懸念のフォローアップは再確認となります。
具体的な流れとしては、次の3ステップです。
- 求職者の入社懸念を採用担当者に伝える
- 採用担当者の採用懸念を再確認する
- キャリアアドバイザーに①②の情報共有をする
ここでのポイントは、先に求職者の入社懸念を伝えるということです。
情報は”取る”よりも、”出す”方が先です。
GIVE&TAKEです。
先に採用懸念から聞いてしまうと、採用担当者から次のように勘繰られます。
○○さん(あなた)は、求職者にうまく面接を対応させたいだけなんじゃないの?
うまくコミュニケーションが深まりません。
順番には気を付けましょう。
採用担当者との具体的な会話イメージを伝えると
○○さん(求職者)は、■■ポジションでの採用を希望されています。
仮に、■■ポジションでの採用が難しい場合、『希望を叶えるまでどのくらいの期間が必要なのか』を懸念されています。
御社の今までのモデルケースで、■■ポジションへ昇格するのにかかった所要期間を○○さん(求職者)に情報提供して頂くと、懸念を払しょくできるかと思います。
ちなみに、御社としては選考を進めるに当たり、現時点で何かネックになりそうな部分は、ありますか?
というような流れです。
最後に、これらの情報を求職者に伝えます。
採用担当者の所感を知ることで、求職者は「すべき質問」を準備することができます。
そうすると、面接通過率も上がります。
ここまで読んだあなたは、次のような不安を感じますよね?
入社懸念の話をすると、選考結果に悪影響がでたら困るし、あまり伝えたくない…
【答え】あなたが言わなくても、採用担当者は入社懸念に気づきます
であれば、あなたが事前に伝えた方がいい。
逆に、伝えていないと採用担当者目線では次のようになります。
○○さん(あなた)は、求職者の入社懸念を把握できていなかったのか…
○○さん(あなた)は、求職者の入社懸念を故意に伝えなかったんじゃないか?
この認識は、あなたに対する信頼を損ねる要因になります。
そうなれば、あなたが面接後~内定のフェーズにおいて採用担当者に行うアドバイスの効果は、次第に薄まっていきます。
だからこそ、懸念点は事前に伝えておくべきなんです。
事前に伝えた上で、面接後に次のような状況を作ることが重要です。
事前に情報が分かっていたから、有意義なコミュニケーションがとれたよ
採用率アップ、面接通過率アップにつながります。
ここまで読んだあなたは、次のような不安を感じますよね?
採用担当者に対して、そこまで踏み込んでいけないよ…
リクルーティングアドバイザーが持つべきすり合わせにおける3つの基本的な考え方
こんなこと聞いたら、悪いかな?
忙しいのに申し訳ないな…
という思いを、どうしても持ちがちですよね?
採用担当者とのすり合わせを行ううえで、リクルーティングアドバイザーが持っておくべき3つの重要な考え方があります。
それは、以下の通りです。
- 【考え方①】「環境づくり」をするマインド
- 【考え方②】客観的かつ網羅的な情報を提供する
- 【考え方③】最新情報を提供する
3つの考え方に共通している概念は、「採用成功できるための支援を丁寧に行う」ということです。
決して採用担当者に「押し付ける」ようなものではありません。
【考え方①】「環境づくり」をするマインド
採用担当者と求職者のコミュニケーションが深まる環境を徹底的に作ろう、ということです。
もう少しかみ砕いて解説します。
私たち転職エージェントは、採用担当者と求職者の会話以上に相互理解が進む機会は提供できません。
であれば、その機会が最大限よい機会になるようベストを尽くしましょう!
という考え方です。
【考え方②】客観的かつ網羅的な情報を提供する
言葉が抽象的なので、もう少し説明すると、次の通り。
- 客観的な情報=採否の判断に使える情報
- 網羅的な情報=検討できていない求職者の情報がないか
客観的な情報
採用担当者は採用を決める際、客観的な情報をベースにします。
なぜなら、採用には大きな人件費がかかるため、企業にとって重要な稟議事項だからです。
客観的な情報とは、定量的な情報や他者評価の情報です。
また、リクルーティングアドバイザーが伝える情報に主観的な話が多いと、伝わる情報にズレが生じます。
ズレは誤解につながり、採用に悪影響を及ぼします。
網羅的な情報
採用担当者は網羅的に検討できた段階で、採用を決めます。
なぜなら、採用に失敗したくないからです。
検討すべきことはすべて検討した
という状況になることが、採用を出す前提環境です。
客観的かつ網羅的な情報を採用担当者に伝えたい!
という思いでアプローチしましょう。
【考え方③】最新情報を提供する
求人企業側も、求職者側も、常に選考環境は変化しています。
そのため、情報は鮮度が重要です。
求人企業は、社内環境の変化によって、採用要件が突発的に変化することもあります。
求職者は、選考の過程で受けた影響によって、1日単位で志向が変化することもあります。
最新情報をすり合わせていきましょう。
最新情報を採用担当者に伝えたい!
という思いでアプローチしましょう。
この3つの考え方ができていると、採用担当者に深くアプローチができます。
深くアプローチができると、採用基準を深く理解できます。
採用基準を理解できていると、内定率、成約率を上げることができます。
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
すり合わせって、どのタイミングでやればいいの?
リクルーティングアドバイザーがすり合わせをするベストタイミングは「書類選考通過の連絡時」
すり合わせのタイミングは「書類選考通過の連絡時」が、最もおすすめです。
なぜなら、「結局面接当日までにすり合わせができなかった」という最悪なパターンを避けられるから。
具体的には、書類選考通過の連絡があったタイミングで、すぐに電話をします。
ただ、何の準備もなく、すり合わせをするのは難しい。
なぜなら、「求職者の最新情報」が不足している可能性が高いから。
そこで、書類選考通過の見込みが高い求職者については、求職者推薦の段階で事前にキャリアアドバイザーから情報取得をしておきます。
そうすることで、書類選考通過時にすり合わせができます。
ここまで読んだあなたは、次のような不安を感じますよね?
すり合わせがうまくいかないケースもあるよね…?
リクルーティングアドバイザーのすり合わせがうまくいかなかった場合の対処法
採用担当者とすり合わせを行おうとしても、必ずしもうまくいくとは限りません。
うまくいかない原因は、次の2つ。
- 採用担当者のスキル不足
- リクルーティングアドバイザーのスキル不足
すり合わせの後、それぞれのケースであなたは次のような印象を受けるはずです。
採用担当者が十分な面接設計をできていないな…
あまりすり合わせの焦点が定まらなかったな…
対策としては、面接同席を提案していきましょう。
≫【レア情報】転職エージェントが面接同席をする方法を5ステップで解説
それぞれの理由は、次の通り。
- 採用担当者:面接設計の不十分さを解消するため
- リクルーティングアドバイザー:求人企業についての情報不足を解消するため
そもそも、なぜ採用担当者のスキル不足は起こるのでしょうか?
代表的なケースは、次の通り。
- 採用担当者がJOBローテーションによって着任したばかりというケース
- その会社に転職してきて間もないケース
こういったケースでは、あなたは次のように感じるはずです。
採用担当者に何を聞いても、全然情報が出てこないな…
採用担当者のスキル不足は、早めに分かっていれば、対策も打てます。
求人ヒアリングの”組織構成”を聞くタイミングで、採用業務の経験値も聞いておきましょう。
≫【知ったかぶり卒業】人材紹介営業が深い求人ヒアリングを行う3つの極意
具体的には、次のように聞くと自然な流れで確認できます。
○○さん(採用担当者)自身が入社したときは、どんなところに魅力を感じたんですか?
ちなみに、○○さん(採用担当者)はいつご入社されたんですか?
採用担当者の状況が分かれば、面接同席をスピーディーに提案できます。
まとめ:リクルーティングアドバイザーは求人企業と求職者だけでなく、採用担当者の状況も見極めよう
今日解説した内容を振り返ります。
面接通過率を最大化するために、採用担当者と面接前にすり合わせておくポイントは次の2つです。
- 【ポイント①】アピールポイント
- 【ポイント②】ネガティブポイント
アピールポイントは、具体的には次の2つです。
- 【ポイント①-1】求人企業がアピールできるポイント
- 【ポイント①-2】求職者にアピールすべきポイント
ネガティブポイントとは、次の2つの整理です。
- 【ポイント②-1】求人企業の採用懸念
- 【ポイント②-2】求職者の入社懸念
採用担当者とのすり合わせを行ううえで、リクルーティングアドバイザーが持っておくべき重要な考え方があります。
それは、次の3つです。
- 【考え方①】「環境づくり」をするマインド
- 【考え方②】客観的かつ網羅的な情報を提供する
- 【考え方③】最新情報を提供する
すり合わせのタイミングは「書類選考通過の連絡時」が、最もおすすめです。
採用担当者とすり合わせを行おうとしても、必ずしもうまくいくとは限りません。
うまくいかない原因は、次の2つ。
- 採用担当者のスキル不足
- リクルーティングアドバイザーのスキル不足
その対策としては、面接同席を行いましょう。
ここまで読んだあなたなら、面接通過率を最大化するフォロー方法をイメージできたはず。
次のステップは、面接同席や面接後のフォローです。
リクルーティングアドバイザー全体の業務も復習しておきたい
というあなたは、こちらをご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。