人材紹介に興味を持っているあなたには、こんな悩みがありませんか?
中小の人材紹介会社ってどのくらいあるものなの?
中小の人材紹介会社に入社するメリット・デメリットは?
どんな人が中小の人材紹介会社に合っている?
次のような経験をもつ私(@taqnock)が、あなたの悩みに答えます
- 現役の転職エージェント管理職
- リクルーティングアドバイザー、キャリアアドバイザー経験は5年以上
- 中小の人材紹介会社での勤務経験あり
中小の人材紹介会社って、イメージ付きづらいですよね?
大手の人材紹介会社に関する情報は多いけれど、中小の人材紹介会社に関する情報は少ない。
私も、中小の人材紹介会社に面接にいくまでは全くイメージが付きませんでした。
この記事では中小の人材紹介会社での勤務経験のある私が、あなたの疑問に答えきます。
中小の人材紹介会社割合は全体の66.6%
中小の人材紹介会社割合は、全体の66.6%。
もう少し細かいデータだと、次の通り。
- 従業員1~29人:50.0%
- 従業員30~49人:8.3%
- 従業員50~99人:8.3%
(厚生労働省「人材紹介事業の実態に関する調査研究報告書」より)
全体の半数は、29人以下の人材紹介会社であることが分かる。
また、事業所数は次の通り。
- 有料職業紹介事業所:25,099事業所
- 無料職業紹介事業所:1,075事業所
(厚生労働省「令和元年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」)
約26,000事業所のうち、17,000事業所は中小の人材紹介会社ということになる。
ちなみに、中小企業とは「資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人」のこと。(中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義」)
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
じゃあ、中小の人材紹介会社に入社するメリット・デメリットは?
中小の人材紹介会社に入社する5つのメリットとデメリット
メリットは次の5つ。
- 幅広い経験を早く積める
- ポジションの上がるスピードが早い
- 会社への提案が通りやすい
- アイディアを業務に活かせる裁量がある
- チーム連携が取りやすい
【メリット①】幅広い経験を早く積める
なぜなら、中小企業は人数が少ない分、1人に多能さが求められるから。
「まずやってみよう!」というように、習うより慣れろの方針である場合が多い。
そのため、リクルーティングアドバイザー、キャリアアドバイザー共に経験できるタイミングは早い。
逆に、大企業の場合は完全に役割分業されているケースが多い。
【メリット②】 ポジションの上がるスピードが早い
なぜなら、多能さを求められる業務領域はプレーヤーだけではないから。
つまり、中小企業ではマネジメントについても人手不足であることが多い。
プレーヤーとしての成果を上げれば、マネジメントメンバーに早期に登用される可能性がある。
成長企業であれば、新たなポジションが生まれる可能性も高い。
逆に、大企業の場合はチャンスが訪れる可能性は低くなる。
なぜなら、ポジションアップを狙う人数が圧倒的に多く、競争率が高いから。
【メリット③】 会社への提案が通りやすい
なぜなら、中小企業は”例外意見”を経験している量が少ないから。
新人であるあなたの提案が”斬新な意見”として採用され、影響を与えられる可能性がある。
逆に、大企業だと既出の意見として処理されてしまう可能性が高い。
【メリット④】 アイディアを業務に活かせる裁量がある
なぜなら、中小企業の場合細かいところまで業務ルールの設定がされていない場合があるから。
ルールがないが故に、創意工夫のできる余地が出てくる。
社内のすき間(ブルーオーシャン)を見つけることで、大きな成果を上げることもできる。
逆に、大企業の場合はブルーオーシャンを見つけることが難しい。
なぜなら、過去多くの人たちが同じ試みをし、やり尽くされているから。
【メリット⑤】 チーム連携が取りやすい
なぜなら、組織人数が少ない分”阿吽の呼吸”が成立するから。
1から10まで説明せずとも、お互い経験の延長線上に作られるイメージが一致しやすい。
業務スピードも早く、連携もスムーズ。
”職人的な仕事”が成果を生み出していく。
デメリットは次の5つ。
- 間接業務が多い
- ノウハウに偏りがあり、属人的
- 教育体制が弱い
- 人間関係の悩みが解消される機会が少ない
- 入社時の待遇は大企業に比べて劣る
【デメリット①】間接業務が多い
なぜなら、アシスタントが少ない組織体制であることが多いから。
中小の人材紹介会社は売上規模が小さいため、アシスタントに割ける人件費も少なくなる。
具体的には、営業リストの収集や企業・求人情報の入力、契約書の授受など。
【デメリット②】ノウハウに偏りがあり、属人的
その理由は、次の3つ。
- ノウハウを体系化する必要性が低い
- 体系化のためのサンプル人数が少ない
- 情報共有システムが整っていない
逆に、ノウハウを属人化させるメリットは、ノウハウ共有と教育がセットで進むこと。
小さい組織ではコミュニケーション密度を高めることで、体系的なノウハウを代替している。
【デメリット③】教育体制が弱い
なぜなら、中小企業では教育に多くの人員を割くことができないから。
その背景には、一人一人の業務範囲が広いことがある。
必然的に業務を行いながら、教育もセットで行う形(OJT)となる。
初期研修、継続研修、階層別研修など、定型的な研修は外注化されることも多い。
【デメリット④】人間関係の悩みが解消される機会が少ない
なぜなら、中小企業では社員数が少ないため、人間関係が固定化されるから。
人間関係が悪化したとしても、大企業のように”異動”という解決手段は取りづらい。
人間関係を原因とした退職が起こりやすい環境にあると言える。
厚生労働省の統計によると、100名以下の中小企業で人間関係が理由で離職する割合は、300名以上の企業の割合の倍以上となっている。
(中小企業庁「求職者の就業動向と離職・入職の理由」)
【デメリット⑤】入社時の待遇は大企業に比べて劣る
なぜなら、中小企業は大企業と比べて売上規模が小さく、社員に還元できる報酬は少なくなるから。
人材紹介会社の場合コストの大半が人件費になるため、売上が報酬に与える影響は他業種よりも大きくなる。
人材紹介会社における組織規模別給与レンジについて、詳しく知りたい方はこちらからどうぞ。
≫【全54社を徹底調査】リクルーティングアドバイザーの平均年収と入社時年収を発表
ここまで読んだあなたは、次のような疑問を感じますよね?
じゃあ、結局どんな人が中小の人材紹介会社に合っているの?
中小の人材紹介会社に向いているのは”自分の行動で状況を変えてきた人”
中小の人材紹介会社に向いている人の持つ特性は、次の4つ。
- 状況に合わせて柔軟に対応を変えられる人
- 分からないことを躊躇なく聞ける人
- 自分なりの意見を持てる人
- 自分の意見を相手に伝えられる人
4つの特徴を持っている人は、中小の人材紹介会社のデメリットをカバーし、メリットを最大限に活かすことができる。
もしかすると、あなたは「私は4つの特徴を持っていないから無理だ…」と思ったかもしれません。
理想は4つですが、2つ以上の特性を持っていたのなら、チャレンジしてみましょう。
私自身も中小の人材紹介会社に入社する際に持っていた特性は、2つだけでした。
まとめ:過去の行動を振り返れば中小の人材紹介会社との相性が見えてくる
それでは、今日の内容を振り返ります。
中小の人材紹介会社割合は、全体の66.6%。
全体の半数は、29人以下の人材紹介会社。
中小の人材紹介会社に入社するメリットは、次の5つ。
- 幅広い経験を早く積める
- ポジションの上がるスピードが早い
- 会社への提案が通りやすい
- アイディアを業務に活かせる裁量がある
- チーム連携が取りやすい
デメリットは次の5つ。
- 間接業務が多い
- ノウハウに偏りがあり、属人的
- 教育体制が弱い
- 人間関係の悩みが解消される機会が少ない
- 入社時の待遇は大企業に比べて劣る
中小の人材紹介会社に向いている人の持つ特性は、次の4つ。
- 状況に合わせて柔軟に対応を変えられる人
- 分からないことを躊躇なく聞ける人
- 自分なりの意見を持てる人
- 自分の意見を相手に伝えられる人
ここまで記事を読んだあなたなら、中小の人材紹介会社についての理解を深められたのではないでしょうか。
そうなると、上場企業の人材紹介会社についても気になりますよね?
そんなあなたは、こちらの記事も参考にしてください。
≫ 【2021年最新】人材紹介の支援実績がある上場企業|市場別・時価総額帯別・株価別に解説
人材紹介に関する基礎知識をもっと学びたい
というあなたは、こちらを読んでみてください。
≫【完全網羅】転職エージェントとは?現役社員の私が基礎知識を徹底解説
リクルーティングアドバイザーやキャリアアドバイザーに関する基礎知識も学びたい
というあなたは、こちらを読んでみてください。
リクルーティングアドバイザーやキャリアアドバイザーを目指すための具体的な流れが知りたい
というあなたは、こちらを読んでみて下さい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。